2018年11月20日
唾液のチカラ
みなさま こんにちは
DHのHigaです
今日は、口腔内の『いきいき!』に欠かせない唾液についてお話しします
唾液は、唾液腺から分泌される分泌液のひとつで、血液から作られます。
健康な人は一日に1~1.5ℓの唾液が分泌されています。
唾液にはサラサラした漿液性唾液と、ネバネバした粘液性唾液の2種類があり、主に3つある唾液腺のうち、耳下腺からは漿液性唾液、舌下腺からは粘液性唾液、顎下腺からは漿液性唾液と粘液性唾液の両方が分泌されます。
唾液の分泌は、自律神経によってコントロールされており、
心身をリラックスさせる副交感神経が優位な時に漿液性唾液、
心身を緊張させる交感神経が優位な時に粘液性唾液が分泌されます。
唾液には健康を維持するうえで欠かせないさまざまな働きがあるんです
ここでいくつかご紹介します
①抗菌作用・・・唾液には、強力な抗菌、殺菌作用があります。食べ物や外気に触れる口は、細菌やウイルスが侵入しやすい器官です。唾液には、リゾチームやペルオキシダーゼ、ヒスタチンなど抗菌、殺菌作用のある酵素が含まれているので、口腔内の環境維持に役立ちます。
②免疫力増強作用・・・唾液には、免疫グロブリンやラクトフェリンといった免疫力の増強につながる物質も含まれています。ケガをした動物が傷口をなめるのは、唾液に含まれる物質によって消毒と傷の修復が同時にできることを本能的に知っているからです。
③保護・修復作用・・・唾液が十分に分泌された口腔内は弱酸性の環境に整えられ、歯周病菌や虫歯菌が増殖しにくく、さらには傷ついた歯や歯茎、口の中の粘膜の修復を促す働きもあります。
④味覚作用・・・口からとった食べ物を唾液と混ぜて溶液にすることで、初めて味として認識できます。唾液の分泌量が減少すると味を感じるチカラも衰え、味覚障害を起こしやすくなります。
⑤消化促進作用・・・唾液に含まれるアミラーゼという酵素は、消化を促進させる働きがあります。口の中で食べ物の消化が進むと胃酸の過剰な分泌が抑えられるので、胃や腸の負担を軽減できます。
⑥潤滑作用・・・唾液には、舌の動きを滑らかにして発音をはっきりさせたり、口の中の潤いを保って口臭を予防したりする働きもあります。さらに、口からとった食べ物と食塊(しょくかい)という塊にする働きもあります。唾液に量が十分にないと、口からとった飲食物がノドを通りにくくなります。
これだけみると、唾液の与える影響って凄いですね
唾液は、加齢やストレス、噛む回数や、薬の服用による副作用で減少したり、常に口を開けて口呼吸している人も、口腔内の乾燥が進んでドライマウスになります。その結果、歯周病菌や、虫歯菌が増殖して口腔環境が悪化してしまいます。
うちに来られる患者様の中にも、ドライマウス(口腔乾燥症)で悩まれている方々がいらっしゃいます。皆さんなかなか深刻に悩んでいます。その際私たちが行うアドバイスとして、唾液腺のマッサージを行うことや、1日3~5回を目安にキシリトールガムを噛んでもらったりしています。
唾液腺のマッサージは、唾液を分泌させる耳下腺・顎下腺・舌下腺の3カ所周辺を、指で押したり、回したりしながらマッサージを行います。キシリトールガムは、100%のキシリトールガムを1日3~5回、毎食後と間食後、おやすみ前に1粒噛みます。味がなくなってもそのまま5~10分は噛むのが良いです。キシリトールを食べると、2週間で、歯垢が減りはじめ、3ケ月ほど経つと虫歯になりにくくなると言われています。マッサージも、ガムを噛むこともまずは毎日、地道に続けてゆくことが大事です
Posted by LDC 小禄 at 07:55
│歯科治療